闇金解決アドバイザーの山根です。
今回は、災害発生時などに広がる、危険なヤミ金の手口について警戒情報を発信します。
「給付金や復興支援金、義援金などを担保に、臨時つなぎ融資をする」と勧誘して、違法な高金利をむさぼり取っていく手口です。
闇金であることを隠して、「優先的に給付金が受け取れる」などと勧誘するケースもあります。
この手口の被害にあってしまうと、緊急時に暮らしを支える給付金や支援金までもがヤミ金に奪われ、暮らしが立ち行かなくなってしまう危険性があります。
- どんな手口なのか?
- どんな人が、どんな時に狙われるのか?
- 警戒すべきポイントは?
そんな内容をまとめていきます。
★闇金警報Yアラート:給付金や復興支援金、義援金などを担保に融資するヤミ金にご注意ください
警戒対象
「国からの給付金を担保に融資する」「かんたんな手続きで、復興支援金を優先的に受け取れる」など、国や自治体からもらえるお金を担保に、違法な高金利で融資を行うヤミ金にご注意ください。
危険度:レベル5(緊急特別警報)
生活に密接にかかわる被害が、今後さらに拡大する懸念があります。Yアラート警報レベル5「緊急特別警報」を発信します。
皆様へのご案内
この手口が流行する社会情勢下では、役所の窓口も人手不足で、対応しきれない恐れがあります。
「支援金や義援金を担保にお金を貸す、臨時つなぎ融資」
「給付金を早く受け取れる」
といった相手と関わってしまった場合、ただちにヤミ金解決に強い弁護士・司法書士にご相談ください。
※闇金警報Yアラートとは、闇金解決アドバイザー山根が独自に発する、ヤミ金等の警戒情報です。
「給付金を担保に臨時つなぎ融資」「早く受け取れる」…新手のヤミ金の勧誘手口
まずは、今回の警報対象となるヤミ金の手口について、かんたんにまとめていきます。
大きく分けて、次の2つの傾向が確認されています。
「給付金を担保に、臨時つなぎ融資する」と、闇金融からの借入するよう勧誘する
「オンライン申請で、給付金を早めに受け取れる」など、正式な手続きを装って、ヤミ金の貸し付けを行う
こうしたヤミ金勧誘の手口となります。
特別給付金、災害復興支援金、義援金など、緊急時に給付されるお金が狙われてしまう手口です。
「給付金を担保に、臨時つなぎ融資をする」…正体はヤミ金の勧誘です!
まずは一つ目のパターンです。「給付金を担保に融資する」と宣伝・勧誘する手口ですね。
「特別融資」「臨時つなぎ融資」などの言葉が、たくみに使われることもあります。
ところが、この“融資”というのは、正体はヤミ金融です。1週間で2割、10日で3割などの違法な高金利を掛けられ、取り立てや嫌がらせなどの被害も受けてしまいます。
「オンライン申請で、給付金を早めに受け取れる」…これも正体はヤミ金!
国や役所の職員を装って、闇金の勧誘を行う手口もあります。
「オンライン申請で、給付金を早く受け取れる」
「義援金を優先的に支給できる」
「かんたんな手続きで、支援金がすぐに振り込まれる」
…などと勧誘し、実際には違法なヤミ金で貸し付けを行う手口となります。
こちらも被害に遭ってしまうと、違法な高金利、過度な取り立て、職場や地域も巻き込んだ嫌がらせ…といった重大な被害があります。
どんな時に、誰が狙われやすいのか
次に、この手口が広まりやすいタイミングや、狙われやすい人の条件・特徴などを解説します。
特に狙われやすい人、流行するタイミングなどを解説しますが、当てはまらない場合も警戒は常に必要です。
災害発生時、感染症流行など、社会に大きな被害が出ているタイミング
今回の手口は、災害発生時や感染症の流行など、社会に大きな被害が出ているタイミングで流行しやすくなっています。
「給付金を担保に臨時つなぎ融資する」
「災害支援金を早く受け取れる」
…などの名目で被害者を騙す手口なので、こうした給付金や義援金、災害支援金などが本当に支給されているタイミングで、広く流行することになります。
ただし、こうした情勢下でない普段からも、「国からの還付金がある」などの名目でだまし取る“還付金詐欺”など、類似する手口もあります。
狙われやすい人の条件や特徴
この手口で狙われやすい人は、想像以上に幅広くなります。
災害や感染症など、実際に被害にあってしまった人
実際に被害にあわれてしまい、支援金や給付金の支給対象となっている人は、特に狙われやすくなります。
豪雨災害や地震など、災害に遭われた際はご注意ください。
災害や感染症などの影響で、収入が減ってしまった人
直接の被害を受けていなくても、災害や感染症拡大などの影響で収入が減ってしまった人も狙われやすくなります。
給付金や義援金などの対象になっていない人も、「実は国からのお金が受け取れるんですよ」などと嘘を言われて、騙されてしまう恐れがあります。
ヤミ金の“カモリスト”に載っている人
過去に一度でもヤミ金融や給料ファクタリング、個人融資、クレジットカード現金化などに申し込んだり、利用したことのある人は、“カモリスト”に掲載されている恐れがあります。
カモリストについて詳しくは、次の記事をご覧ください。
対処方法:給付金や災害支援を装うヤミ金から借りてしまったら
「給付金を担保に臨時つなぎ融資する」
「国の支援金を早く受け取れる」
こうした相手に関わってしまった、借りてしまった…。そんな場合の対処方法を解説します。
少しでもピンときたら、すぐ相談を
まず重要なのは、「ヤミ金に騙されたかもしれない」と警戒することです。
「まさか自分が、そんな被害に遭うわけがない」と思い込んでしまい、解決が遅れて取り返しのつかないことになる例もあります。
こうした手口は、警戒し過ぎて損はありません。少しでも「おかしい」と感じたら、ただちに専門家へ相談しましょう。
相談は、闇金解決を扱う弁護士や司法書士へ
この手口は、大規模災害や感染症の拡大など、世の中が混乱している時に広まりやすくなります。
こうした状況では、自治体などの窓口も多忙を極めており、電話がつながらない等、相談だけでも時間が掛かってしまいます。
また、相手の正体はヤミ金融なので、自治体の窓口では対応しきれない場合も多くなります。
そのため、闇金解決を取り扱う弁護士・司法書士に、最初に相談するほうが適切なケースもあります。
闇金解決に強い弁護士や司法書士なら、
返済ナシでの解決
払ってしまったお金の返還請求
嫌がらせや復讐の防止
…といった解決が、最短即日で期待できます。
無料相談だけでも、自分が本当にヤミ金の被害にあっているのか確認できます。もし本当に被害にあっていた場合は、すぐに解決を依頼できます。
「給付金を担保に」「臨時つなぎ融資」…ヤミ金勧誘の手口の背景
「給付金を担保に融資する」
「臨時つなぎ融資」
「支援金を早く受け取れる」
こうした公的支援を装い、違法な貸付を行うヤミ金融。この手口が広がった背景について解説します。
休業補償、国からの10万円…新型コロナ対策で急増
この手口は、もともと以前からあったものです。
阪神大震災や東日本大震災などの発生時にも、被災地を中心に、「災害復興金を早く受け取れる」「国からの支援金がある」などの名目で勧誘し、違法な融資を行うヤミ金融が存在しました。
しかし近年、大規模な豪雨災害が増えたり、感染症の拡大などもあり、こうした手口が急激に拡大しています。
2020年5月~7月ごろには、新型コロナウイルス感染症拡大の対策として、国から一人あたり10万円の特別給付金が支給されましたが、この際も
「10万円給付を担保につなぎ融資をする」
「休業補償を早く受け取れる」
といった名目で、違法な貸付を行う闇金が急増しています。
「給付金ヤミ金」今後も被害拡大の恐れアリ!
こうした手口のヤミ金被害は、今後も拡大する恐れがあります。
この記事を執筆している現在では、まだ新型コロナウイルスの拡大が止まっておらず、経済的な影響も大きくなっています。
また、豪雨や大型台風などの水害も毎年のように発生しています。
従って、今後も国や自治体から支援金・給付金・補償金などが支給されることがあるでしょう。
そうした際に、「給付金を早く受け取れる」などと称して、闇金融の貸し付けを行う手口が拡大する恐れがあります。
十分に警戒し、もしも被害にあってしまった場合は、ただちにご相談ください。
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