闇金解決アドバイザーの山根です。
闇金の手口のなかには、正体がヤミ金だとわからないよう、偽装されたものもあります。
そうした偽装ヤミ金の中でも、身近なところに存在するのが「個人融資」です。
個人融資は、「個人でお金を融資している」という体裁の闇金融です。
TwitterなどのSNSや、「個人融資掲示板」などの掲示板で、被害者を勧誘しています。
よく知らない人がパっと見ただけでは、違法性や危険性を察知できないこともあり、急激に被害が拡大しているため、警戒情報を発信します。
★闇金警報Yアラート:「個人融資」「個人間融資」を名乗るヤミ金にご注意ください
警戒対象
TwitterなどのSNS、個人融資掲示板、出会い系アプリなどで「お金貸します」「個人融資」といった宣伝が行われている場合、相手の正体は違法なヤミ金です。
また、「融資します」などのメッセージや返信書き込みなども同様です。ご注意ください。
危険度:レベル5(緊急特別警報)
個人情報や写真をネットに晒される「晒し屋」の被害や、女性に対する性的被害も生じています。深刻な被害が拡大しており、緊急特別警報を発信します。
皆様へのご案内
個人融資に関わってしまうと、被害は金銭的な問題だけではありません。一生消えない傷が残る恐れもあります。非常に危険ですので、個人融資で借りている人は、ただちに闇金解決に強い弁護士や司法書士にご相談ください。
※闇金警報Yアラートとは、闇金解決アドバイザー山根が独自に発する、ヤミ金等の警戒情報です。
個人融資は違法なヤミ金融です
まずは、個人融資の違法性と危険性について、カンタンにまとめていきます。
今回取り扱う個人融資とは、友人や家族同士などのお金の貸し借りではありません。
- Twitter、インスタグラム、FacebookなどSNS
- 個人融資掲示板、LINE掲示板などの掲示板
- 出会い系アプリ、婚活アプリ、マッチングアプリなどのアプリ
こうした場面で、不特定多数に対して、
- #お金貸します
- #個人間融資
- #個人融資
- #即日ブラックOK
- #無審査
- #即金
などのハッシュタグや投稿を用いて宣伝を行っていたり、また、「融資しますよ」などの返信やメッセージで宣伝・勧誘を行っています。
金融庁も「違法」と指摘!個人融資の違法性
不特定多数に向けて宣伝を行い、融資することは、違法な貸金業の無登録営業となります。
こうした行為は、個人であっても「業者」となり、本来なら貸金業登録が必要になります。
しかし現実には、個人融資を行っているアカウント等のほぼ全てが、貸金業登録を行っておらず、違法なヤミ金融となっています。
このことについては、金融庁からも注意喚起が発表されています。
また、金利についても法律の制限を超えた違法金利で融資されていることが多く、少しでも借りたら、短期間のうちに何十倍にも借金が膨れ上がってしまいます。
個人融資の重大な危険性!確認されている被害実態も
個人融資には、極めて重大な危険性があります。
すでに確認されている被害だけでも、次のような実態があります
身分証の写真、顔写真、個人情報をネット上に拡散される
個人融資ヤミ金の被害者にも関わらず、「借りパク詐欺師」扱いされ、身分証や顔写真、勤務先のわかる名刺などがネット上に拡散されてしまう被害が増えています。
「担保の代わりに」と要求された恥ずかしい写真をネット上にばら撒かれてしまった女性の被害事例も多数あります。
顔写真が、本名や住所、電話番号などと一緒にネット上に公開されてしまったら、さらなる犯罪の被害に遭ってしまう恐れもあります。
「ひととき融資」など、望まない性行為を強要される被害も
融資をする条件として、あるいは返済のカタに…など様々な名目で、望まない性行為を強要される被害も増えています。
こうした手口は「ひととき融資」とも呼ばれ、被害にあってしまう女性が急増しています。
さらには、行為中の写真や動画を撮影され、それを脅しの材料に使われて、金銭や肉体関係を際限なく要求されるなどの、極めて深刻な被害も懸念されます。
こうした性的被害が、未成年の女性にも及ぶ危険性があります。個人融資はネット上のアプリや掲示板、SNSなどを使って勧誘しているため、未成年も被害に遭いやすいためです。お子さんをお持ちのご家庭でも、厳重に警戒してください。
家族や勤務先、友人などに対する被害も
個人融資といっても正体はヤミ金のため、家族、勤務先、友人などへの被害拡大もあり得ます。
特に個人融資は、ネット上で勧誘を行っていることもあり、SNSを通して交友関係や勤務先、家族関係などが特定され、“教えてもいない友人のところに嫌がらせが行われた”などの被害もあります。
個人融資で借りてしまったがために、あらゆる人間関係が崩れてしまい、社会的に孤立してしまう恐れもあります。
被害者を孤立させることは、闇金に限らず、さまざまな犯罪者やカルト宗教などの典型的な手口です。味方がいない状況に追い込んだところで、「私たちは味方ですよ」とすり寄り、被害者を依存させてしまう手口もあります。
高額な違法金利で借金漬けにされる
ここまで解説したような被害が無かったとしても、高額な違法金利だけでも大変深刻な被害を及ぼします。
個人融資の正体はヤミ金のため、違法な高金利での貸し付けが横行しています。
これは法律違反というだけでなく、「借りたら絶対に返せない」と言って良いほどの金利です。
具体例を挙げれば、たとえば5万円を個人融資で借りると、利息だけで一週間で1万円も掛かることも珍しくありません。
さらに複利計算で雪だるま式に借金が膨れ上がり、その結果、たった1万5000円だけの借金が、10倍の15万円になってしまった事例もあります。
ヤミ金や個人融資は、利息を正確に計算されていること自体が、まずあり得ません。何かと理由をつけて借入残高を勝手に増やし、利息を増やしてしまったり、「手数料」「遅延損害金」「督促手数料」「賠償金」など他の名目で請求額を上乗せする手口も多数あります。
個人融資や闇金は、借金ではなく「タカリ」です
個人融資や闇金の被害は、借金というより「タカリ」の被害だと言ったほうが良いでしょう。
こうした犯罪者にとって、借金は、被害者の弱みを握り、言いなりにさせるための道具にすぎません。
実際にいくら借りたか、借金がいくらあるか、金利が何割か…といったことは問題ではなく、「借金をしてしまった」という事実そのものを材料として、不当な要求を繰り返してきます。
こうした「タカり屋」の被害に遭っているのが、個人融資や闇金から借りてしまった人の実態です。
「返済して解決」は期待できません
相手は金融業者ではなく、「借金をしてしまった」弱みに付け込むタカリ屋です。
ですから、「返済して解決」はまったく期待できません。
相手にしてみれば、完済を認めてしまえば、「タカりの口実」を失うことになります。そのため、闇金や個人融資には、完済させない手口を様々に持っています。
闇金や個人融資の被害に遭っていると、
「お金さえあれば解決できる」
「お金を払えば終わりにできる」
といった気持ちになってしまう方も多いのですが、実際にはお金で解決できる問題ではありません。
個人融資で借りてしまったら、「闇金に強い弁護士や司法書士」にご相談を
個人融資の正体は、違法なヤミ金融です。
このまま放置しておくと、そう遠くないうちに、危険な取り立てや嫌がらせ、個人情報の拡散など、大変な被害に遭ってしまいます。
ネット上にばら撒かれた個人情報や写真は、コピーや転載を繰り返され、消そうと思っても消しきることは難しくなります。
何年もネット上に残り続け、就職や転職、結婚などに悪影響を及ぼす可能性もあります。
一生残る傷になってしまう恐れがあるため、個人融資から借りてしまった方は、早めに弁護士や司法書士にご相談ください。
コメント